相互のデッキ内容に合う選択を心掛ける
2018年8月21日 Magic: The Gatheringカードゲームは選択のゲームと言われています。その選択について理由を説明できることは、例え間違った理由であろうとも説明出来ないことよりも良いと言った人がいますが、間違ったままで良いということでもないでしょうから修正が必要だと思います。
理由づけには様々な視点を持つことで正しいプレイングに近づけることが出来ます。その視点の中の一つとして、「デッキの内容に沿うプレイング」があると思います。
これから紹介する4つの例は、自分では正しいことをしているように思えても相互のデッキ内容に合わない選択をして勝率を落としてしまうプレイです。(環境はレガシーを想定しています。)
その1
土地が18枚以下のデッキで初手に土地が2枚以上ないとマリガンしている。
(マリガンが多くなり、キープする前に死んでしまう。しかも自分では事故負けだと主張する。)
土地を伸ばせずに負けることを回避するという考えは正しいですが、初手で上記の条件を満たす確率は68%で、3ゲームに1回の割合でマリガンすることになります。
デッキ内容の大多数が1マナの札であったり、キャントリップは入っていたりしないでしょうか。土地を切り詰めたデッキは土地が1枚でも最初の数ターンの間、マジック出来る様な構成になっています。
デッキに17枚の土地が残っているとすると、3ドローすれば69%の確率で2枚目の土地が手に入ります。最初のマリガンをして2枚以上の土地を引く確率は59%なので、手札の内容が数ターンの間はマジック出来るものであれば、キープする方が歩が良いと考えます。
その2
デルバーデッキで初手に生物がないとマリガンしている。(マリガンが多くなり、以下略)
早期にクロックの展開をすることが大事だというのは正しいですが、デッキ内のクリーチャーは12枚前後で、色マナとして換算できる土地は14枚前後です。単純に考えても初手でこれらを同時に1枚以上引く確率は68%で、このままでは平時のキープ基準としては厳しいです。
その1と同じくキープ基準を広げてみましょう。仮にキープ基準をクリーチャーかキャントリップ(8枚)と土地にすると76%にまで上がります。仮想敵によっては除去やカウンターの組み合わせを含めることも出来るでしょう。
その3
平均2ターンキルのコンボデッキ相手に3ターン目にプレイ出来る対策札1枚を頼りにキープする。
多くの場合で対策札をプレイする前に負けることでしょう。マリガンを選択するべきです。
しかし、レガシーに参入して間もない私は相手の初手がまぐれで理想的に良かったのだと考えていました。そして何度か同じようなことが起こり、まぐれではないことがわかりました。
その4
ANTを使用していて、カナスレ相手にソフトカウンターをケア出来ていない状態でハンデスをプレイしてソフトカウンターと交換されてしまう。そして他のカウンターを落とし切れずに、カウンター引き過ぎやろと叫びながら負ける。
(ANTは7枚前後のハンデスがあり、カナスレは意志の力4・もみ消し4を標準装備しているので、これらと交換を行いたい。)
1と2の例では自分のデッキ内容に合わないキープ基準を設定していて、3の例は相手のデッキ内容に合わないキープ基準を設定しています。4の例では自分と相手のデッキ内容を合わせて考えずに手なりでプレイしている場合です。
どれも自分または相手のデッキ内容に沿わないプレイを選択して自分で気付かないうちに不利を背負っています。
プレイの指針が解らなかったり、悩んだりした時は対戦している相互のデッキ内容をよく見て答えを導き出すということも出来ると思います。
お読み頂きありがとうございました。
理由づけには様々な視点を持つことで正しいプレイングに近づけることが出来ます。その視点の中の一つとして、「デッキの内容に沿うプレイング」があると思います。
これから紹介する4つの例は、自分では正しいことをしているように思えても相互のデッキ内容に合わない選択をして勝率を落としてしまうプレイです。(環境はレガシーを想定しています。)
その1
土地が18枚以下のデッキで初手に土地が2枚以上ないとマリガンしている。
(マリガンが多くなり、キープする前に死んでしまう。しかも自分では事故負けだと主張する。)
土地を伸ばせずに負けることを回避するという考えは正しいですが、初手で上記の条件を満たす確率は68%で、3ゲームに1回の割合でマリガンすることになります。
デッキ内容の大多数が1マナの札であったり、キャントリップは入っていたりしないでしょうか。土地を切り詰めたデッキは土地が1枚でも最初の数ターンの間、マジック出来る様な構成になっています。
デッキに17枚の土地が残っているとすると、3ドローすれば69%の確率で2枚目の土地が手に入ります。最初のマリガンをして2枚以上の土地を引く確率は59%なので、手札の内容が数ターンの間はマジック出来るものであれば、キープする方が歩が良いと考えます。
その2
デルバーデッキで初手に生物がないとマリガンしている。(マリガンが多くなり、以下略)
早期にクロックの展開をすることが大事だというのは正しいですが、デッキ内のクリーチャーは12枚前後で、色マナとして換算できる土地は14枚前後です。単純に考えても初手でこれらを同時に1枚以上引く確率は68%で、このままでは平時のキープ基準としては厳しいです。
その1と同じくキープ基準を広げてみましょう。仮にキープ基準をクリーチャーかキャントリップ(8枚)と土地にすると76%にまで上がります。仮想敵によっては除去やカウンターの組み合わせを含めることも出来るでしょう。
その3
平均2ターンキルのコンボデッキ相手に3ターン目にプレイ出来る対策札1枚を頼りにキープする。
多くの場合で対策札をプレイする前に負けることでしょう。マリガンを選択するべきです。
しかし、レガシーに参入して間もない私は相手の初手がまぐれで理想的に良かったのだと考えていました。そして何度か同じようなことが起こり、まぐれではないことがわかりました。
その4
ANTを使用していて、カナスレ相手にソフトカウンターをケア出来ていない状態でハンデスをプレイしてソフトカウンターと交換されてしまう。そして他のカウンターを落とし切れずに、カウンター引き過ぎやろと叫びながら負ける。
(ANTは7枚前後のハンデスがあり、カナスレは意志の力4・もみ消し4を標準装備しているので、これらと交換を行いたい。)
1と2の例では自分のデッキ内容に合わないキープ基準を設定していて、3の例は相手のデッキ内容に合わないキープ基準を設定しています。4の例では自分と相手のデッキ内容を合わせて考えずに手なりでプレイしている場合です。
どれも自分または相手のデッキ内容に沿わないプレイを選択して自分で気付かないうちに不利を背負っています。
プレイの指針が解らなかったり、悩んだりした時は対戦している相互のデッキ内容をよく見て答えを導き出すということも出来ると思います。
お読み頂きありがとうございました。
心に転ばぬ先の杖を
2018年5月19日 Magic: The GatheringMTGは素晴らしいゲームですよね。しかし自らの精神的な未熟さから楽しめないということもです屡々です。
そこで老婆心ながら、どなたかの一助となるような心構えを2つほど。
・その1:起こりえるは起こりえる
これだけです。これだけを理解できればあとは何事でもありません。ただ私自身もこれを理解するのにかなりの時間を要しました。
何か珍しくて自分に都合の悪いことが起きる度に確率の計算機にかけては
「おいおい95%の確率で勝ちだったのに負けちまった。相手のトップ強すぎー」
とか「土地なしでトリプルマリガンかよ。ふざけんな」と言っては憤慨していました。
例えば土地なしでのマリガンがどうしても気に食わない人がいたとしましょう。その人の要求を満たすデッキはこうです。
土地…54枚、 その他…6枚
とてもまともな内容ではないですよね。レガシーの土地単でも難しそうな構築です。
つまり、これより少ない土地枚数のデッキで戦う以上は土地が初手にないことが起こりえるということを受け入れた方がいいでしょう。
起こりえる確率が数%の出来事が原因で負けたときに(相手のドブンだとか、プレイすれば勝ちのカードがあるが、いつまでたってもプレイできない)それが何%であるかの主張までは良いのですが、考え方については気をつけた方が良いことがあります。
それは数%=0%のように考えないことです。リスク評価の時はそれに近い考えでも良いのかもしれませんが、実際に起こらないというわけではありません。
0.01%だろうと起こりえる以上は、いつか必ずあなたの目の前に現れます。
その時は「お前が俺の死か」とでもつぶやきましょう。
・その2:コントロールできる部分で頑張ろう(或いは自分をコントロールしよう)
私はゲーム中に納得がいかないと感じることが起きた場合に、自分に選択によってそれを回避できたかどうかを考えます。出来たと思えばリスク評価等を再考することにし、回避の余地なしならば気にするようなことではないと考えることにしています。
・例1:固いキープからの目を覆うような引きをした場合や、サイドインしたカードを引かない場合等、自分の引きに納得がいかないとき。
引きを自分でコントロール出来る人はいません。ただし自分の精神状態はコントロール出来ます。カードゲームはあくまで引きの程度の中でしか勝負出来ません。引きが真に絶望的ならそのゲームに執着しすぎるのは燃費の悪い行いです。
・例2:自分と相手の引きの差が大きすぎると感じたとき
これも同様に自分はおろか、相手だってコントロールすることは出来ません。ただの結果として受け止めるのが賢明であり、自分や相手に何事かを感じるのは全くの間違いです。
・例3:望まないマッチアップが続くとき
これも同様に誰にもコントロ(以下略)。出来ることはメタゲームを予測しそれに備える程度のことで、時にはプロですら見誤ることがあるほどです。人間だもの。
・例4:どうしてもティルトに陥ってしまうと感じたとき
精神的に不調なときもあるので、そんな日は続けること自体が悪手です。そんな日もあります。人間だもの。その時点で切り上げてリラックスできることをするのがよいですね。
それでは唐突にこれまでの内容を纏めると「感情論はしょーもないけれども、なくせるわけもないので上手く付き合っていこう」ということです。
お読みいただきありがとうございました。
そこで老婆心ながら、どなたかの一助となるような心構えを2つほど。
・その1:起こりえるは起こりえる
これだけです。これだけを理解できればあとは何事でもありません。ただ私自身もこれを理解するのにかなりの時間を要しました。
何か珍しくて自分に都合の悪いことが起きる度に確率の計算機にかけては
「おいおい95%の確率で勝ちだったのに負けちまった。相手のトップ強すぎー」
とか「土地なしでトリプルマリガンかよ。ふざけんな」と言っては憤慨していました。
例えば土地なしでのマリガンがどうしても気に食わない人がいたとしましょう。その人の要求を満たすデッキはこうです。
土地…54枚、 その他…6枚
とてもまともな内容ではないですよね。レガシーの土地単でも難しそうな構築です。
つまり、これより少ない土地枚数のデッキで戦う以上は土地が初手にないことが起こりえるということを受け入れた方がいいでしょう。
起こりえる確率が数%の出来事が原因で負けたときに(相手のドブンだとか、プレイすれば勝ちのカードがあるが、いつまでたってもプレイできない)それが何%であるかの主張までは良いのですが、考え方については気をつけた方が良いことがあります。
それは数%=0%のように考えないことです。リスク評価の時はそれに近い考えでも良いのかもしれませんが、実際に起こらないというわけではありません。
0.01%だろうと起こりえる以上は、いつか必ずあなたの目の前に現れます。
その時は「お前が俺の死か」とでもつぶやきましょう。
・その2:コントロールできる部分で頑張ろう(或いは自分をコントロールしよう)
私はゲーム中に納得がいかないと感じることが起きた場合に、自分に選択によってそれを回避できたかどうかを考えます。出来たと思えばリスク評価等を再考することにし、回避の余地なしならば気にするようなことではないと考えることにしています。
・例1:固いキープからの目を覆うような引きをした場合や、サイドインしたカードを引かない場合等、自分の引きに納得がいかないとき。
引きを自分でコントロール出来る人はいません。ただし自分の精神状態はコントロール出来ます。カードゲームはあくまで引きの程度の中でしか勝負出来ません。引きが真に絶望的ならそのゲームに執着しすぎるのは燃費の悪い行いです。
・例2:自分と相手の引きの差が大きすぎると感じたとき
これも同様に自分はおろか、相手だってコントロールすることは出来ません。ただの結果として受け止めるのが賢明であり、自分や相手に何事かを感じるのは全くの間違いです。
・例3:望まないマッチアップが続くとき
これも同様に誰にもコントロ(以下略)。出来ることはメタゲームを予測しそれに備える程度のことで、時にはプロですら見誤ることがあるほどです。人間だもの。
・例4:どうしてもティルトに陥ってしまうと感じたとき
精神的に不調なときもあるので、そんな日は続けること自体が悪手です。そんな日もあります。人間だもの。その時点で切り上げてリラックスできることをするのがよいですね。
それでは唐突にこれまでの内容を纏めると「感情論はしょーもないけれども、なくせるわけもないので上手く付き合っていこう」ということです。
お読みいただきありがとうございました。